センター大学 国際文化学科4年 和田茉樹 <4号 2022年3~4月>

 5月になって気温が上がると、校内ではきれいな花がたくさん咲き始め、学生たちが外にシートを敷いて楽しく会話をしたり、勉強したりしている光景をよく見かけるようになりました。私はというと、テスト期間に加えて日本に帰国する準備でとても忙しくなってきました。

Philosophy of religion 2022
 暖かくなってからは屋外にある教室で授業を何回か受けました、グループワークで「死後の世界を恐れるべきか」というテーマについて話し合いました。いつもと違う環境で授業を受けられたのでいい気分転換になりました。
 期末ではテストがあり、前回のテストの後の範囲について出題されました。神の完全性と悪魔の存在が同時に存在することを、どのように矛盾しないようにするか、理解するか、についてでした。2日前くらいに問題を貰って考える余裕があったので、授業の復讐をしながら自分で例を作ったりして考えることが出来ました。授業を通して、キリスト教について哲学的に考えることが出来ました。私の場合は前期で聖書について学ぶ授業を履修していて、キリスト教の矛盾点も学習していたので、そこを哲学的にどう説明するかに重点を置いたこの授業は、応用として非常に楽しかったです。

Creative Writing 160
 現在、5ページの小説を期末のペーパーとして書いています。形式や内容は自由ですが、ノンフィクションを書くので自分の記憶がないと難しいと思います。私は旅行に行った時の話を中心に書いているのですが、記憶の中で鮮明に覚えているのをところどころピックアップして書いています。行間や色の移り変わりを直接的に述べるのか、または自分が感じたことを述べるのかを考えながら書くのはとても楽しかったです。この授業は先輩の留学体験記を読んで履修してみようと思った授業でしたが、私には合いませんでした。なぜかというと、創作系の授業より知識を得る授業の方が、私がアメリカで体験したいことに近かったからです。ただ、他の生徒の作品を読むこと、小説の種類、小説を作るときにポイントなどを学べたのはとてもためになりました。個人的にはあまり提出物がなかったので、忙しくなりすぎないためにこの授業を履修して良かったと思います。

Theatre 133
 期末は1200字のペーパーとプレゼンテーションがありました。昔の演目と、それを模倣した現在の演目を比較し、何が違いに影響したのかを書きました。プレゼンテーションは一人5分以内で、パワーポイントは作っても作らなくても問題ないということでしたが、発表の朝、来てみたらみんな作っていたので、体裁のために急いでパワポとシナリオを作りました。この授業を通して、演劇の言い回しや喜劇と悲劇を作るポイントなどを学べました。ただ課題が非常に多く、少し楽そうな授業だろうと思って履修したのに非常に大変でした。DLMなどの知識を入れる授業の代わりの、楽な授業にはならないので、演劇に興味を持っている方に強くお勧めします。

Social 120
 期末は1200字のペーパーです。テーマは自分で決めることが出来ますが、アメリカの社会現象に関係があるものである必要があります。私は、アメリカの選挙の投票率について書いています。投票率はアメリカの社会階級や人種とどのような関係があるのか、またそれらはどんな影響を日常生活に与え、それが投票先にどのように影響するのかを考察しました。 この授業を履修して良かった点は、人種のあり方について自分の価値基準を変えられたことです。アメリカ人は一番でなければいけないという意識があると同時にそれは差別に繋がることではなく、一方で有色人種が積極的に白人を避ける傾向があることも知りました。様々な人種がいるアメリカだからこそできた調査にたくさん触れられたので、とても有意義な授業でした。 課題は非常に量が多かったですが、読みやすかったので、読むスピードを鍛えるのにちょうどいいと思います。さらに、終盤の授業では調査を正しく読み取るという内容をメインに、メディアが読み手に与える指標について勉強しました。日本ではどんな影響があるかをメインに考えていましたが、この授業ではグラフや数字をメインに、影響が自分のどんな行動に繋がるかを知ることができたので、私にとっては楽しくためになる授業でした。

Orchestra
 勉強中心の科目を4つ履修するのは少し難しかったですが、オーケストラに参加したかったので履修しました。単位は一つしかもらえないのですが、中学校で吹奏楽をやっていたのでもう一度やりたいと思いました。他の科目とは違い、7時半から全体の合奏が始まり、9時前に終わりました。最後の授業は4月の演奏会で、本番前には先生がピザを差し入れしてくれるなど、いい意味で授業らしくない授業だったと思います。全体練習はあまり厳しくありませんでしたが、個人練習はもちろん、パート練習をしているところもありました。中学以来楽器には触っていませんでしたが、技術の面は何とかなりました。ただ、先生の英語が少しラフだったりして、英語が聞き取れないことがありましたが、隣の人に助けてもらったりしやすい雰囲気だったので安心して出来ました。テストやレポートはなく、最後の演奏会で解散だったので、楽しく授業を履修できました。

休日について

 友人と飲んだり、昼からドライブに行ったりという過ごし方が私の中で一番多い過ごし方でした。タピオカを飲みに行って、日本食を食べ、ゲームをして夜更かしするのが一番楽しかったです。アニメが好きな人が非常に多かったので、その人たちと仲良くなって自分の好きなことを共有できたのは私にとっては大きかったと思います。休日は新しいことに挑戦するより、自分のストレスにならずに、好きなことをしたいと思うタイプだからです。日本に帰ることが間近だと意識し始めたのは4月くらいだったのですが、その時に花火を見に連れて行ってもらいました。帰国を意識し始めたことでとても寂しくなっていたのですが、アメリカスタイルのド派手な音楽と花火を見ることができて、とても元気になりました。暖かくなってから、休日は日本が恋しくてずっと日本の料理を見ることもありました。私の場合、友人は支えてくれる人が多かったので最後までくじけることなく頑張れたと思います。

日本に帰るときにすること

 コロナウイルスの影響もあり、用意しなければならない書類があると同時に携帯の解約や私物の処理、就職先への連絡など非常に大変です。期末試験が19日に終わりますが、私は18日までのペーパーで最後になり、その日の飛行機に乗って大学を離れるので試験と帰国準備を並行しなければならず、非常に忙しいです。ペーパーは出来るときに全部済ませておけばよかったと思います。また、友人に挨拶をしたかったのですが、期末の時期と被ったこともあって、最後に挨拶ができないことが非常に残念です。ただ、大学への滞在を延長すると料金(滞在費のみ?そんなに高くなかったです)が発生するので、期末が始まる前に遊んでおけばよかったと今でもとても後悔しています。

振り返ってみて一番大変だったこと

 今振り返ってみて、前期の授業が一番大変だったと感じています。英語も聞き取れないし、夜どれだけ勉強しても次の授業でまた分からないことが出てきて再度確認しないといけない、ということがどの授業でもありました。朝五時まで起きて課題をしながら、終わらない上に難しいので心が何度か折れ掛けましたが、やる気で乗り越えました。後期になって、ようやく授業を聞き取れるようになり、非常に安心したのを覚えています。
 もう一つ大変だったことは食事です。2月3月あたりに、同じものしか並ばないバイキングスタイルに飽きて、一週間フルーツだけを食べて過ごすことがありました。アジア系のスーパーに連れて行ってもらうなどして何とか乗り越えました。ラーメンとインスタントの味噌汁はそのとき重宝しました。今でも帰ったら何を食べようか、インスタグラムでずっと探しています。

 9ヶ月は非常に短く、だけど思い返せば本当にいろんなことを経験したと感じます。言語が違うだけで初めてのことのように全てが難しく感じたこともありましたが、明確な目標を持っていたので9ヶ月頑張り続けられたと思います。私の目標は友人を作ること、就職(日本の会社)を通して海外で働くための経験を積むことだったのですが、これらの目標を持っていたことに非常に助けられました。他のYPUからの留学生、センターカレッジの学生のしていることに左右されず、自分のやるべきことを常に考えてこられたと思います。日本に帰るまで気を抜かず、過ごしていきたいと思います。